携帯・スマホの乗り換えを行う場合に知っておきたい MNP というキーワード。
また、MNP の話題の際にポートイン・ポートアウトという言葉を聞く場合もあります。
携帯・スマホの乗り換え時に聞く MNP・ポートイン・ポートアウト という用語について、MNPのツーストップ方式やワンストップ方式についても、図も交えながら簡単に説明します。
MNP(モバイルナンバーポータビリティ)とは
MNP とは Mobile Number Portability の頭文字を取った単語です。
日本語にすると携帯電話番号持ち運びとなりますが、一般的には MNP(エムエヌピー)と呼ばれています。
MNP は現在使用している携帯電話番号をそのままで、他の通信事業者に乗り換えできる制度です。
例えば、NTTドコモから au、au からソフトバンク、ソフトバンクから楽天モバイルのように、他社へ乗り換え MNP を行った場合でも、今使っている携帯電話番号を変更することなく使う事ができます。
MNP の導入によって電話番号の変更を伴わないため、携帯・スマホの乗り換えを積極的に行えるようになりました。
大手通信事業者だけではなく、格安SIMの事業者へも電話番号を変えずに乗り換えることができるので、月々の通信費を抑えたい場合に乗り換えがしやすくなったとも言えます。
2024年7月現在、MNP はツーストップとワンストップの2つの方式があります。
MNPのツーストップ方式とワンストップ方式とはそれぞれどういったことなのかをまとめてみました。
ツーストップ方式のMNP
ツーストップ方式で電話番号そのままで他社に乗り換えする場合、転出と転入の二手間必要になります。
- まずは現在契約している通信事業者で MNP転出手続きを行う
- 次に乗り換え先の通信事業者で MNP転入により契約を行う
ツーストップ方式で電話番号そのままで他社に乗り換えする場合、まずは現在契約している通信事業者で MNP転出手続きを行います。
- 転出する通信事業者:MNP転出手続きができるところ
公式サイト(オンライン)/ 店頭 / 電話 - MNP転出手続きで取得する内容
MNP予約番号
MNP予約番号の有効期限
次に、取得した MNP予約番号と MNP予約番号の有効期限を、乗り換え先(転入先)の通信事業者に伝えた上で(オンライン上では入力して)契約の手続きを行います。
転出元で自ら MNP予約番号と有効期限を取得する方式が、ツーストップ方式のMNPです。
ワンストップ方式のMNP
ワンストップ方式で電話番号そのままで他社に乗り換えする場合、事前に MNP予約番号を取得する必要がなく、乗り換え先の通信事業者にMNP での契約の手続きをするだけの一手間で済みます。
従来のツーストップ方式の MNP では、転出元で MNP予約番号と MNP予約番号の有効期限を取得する必要がありましたが、MNPワンストップ方式では転入先のみで MNP乗り換えが完結できるようになったのです。
MNP予約番号を取る手間もなくなりますし、転出元で引き止められたり、勧誘される心配もなくなりますね
MNPワンストップ方式を利用して他社に乗り換えする場合、以下の2つが必須条件となります。
MNPワンストップ方式が可能になる条件
- 転出元と転出先の双方が「MNPワンストップ方式」に対応していること
- オンラインで手続きをすること
※ MNPワンストップ方式を利用したい場合は、転出元と転出先の双方の公式サイトで詳細の確認が必要です。
乗り換え前後の通信事業者の双方が対応していることと、オンラインでの手続きが条件なので、MNPワンストップ方式に対応していない格安SIM(MVNO)や店舗で手続きをする場合は、従来通りツーストップ方式( MNP予約番号の事前取得が必要)となります。
MNPワンストップ方式は 2023年5月24日に開始され、その後は格安SIM にも導入が進んでいます。
MNPワンストップ方式に対応している通信事業者ついては別記事で更新中です。よろしければ参考にご覧ください。
ポートインとポートアウト
MNP のことは上記で理解できたとして、携帯ショップにて MNPを利用して携帯・スマホを契約する場合、稀にポートイン・ポートアウトという言葉を聞く機会があります。
ワンストップ方式やツーストップ方式の言葉は出てくるものの、ポートイン・ポートアウトはあまり意識することがないかもしれません。
ただ、見慣れない・聞きなれない言葉が出てくると不安になることもあるかと思われますので、簡単に記載します。
ポートインとは
MNP で転入先が行う新規契約手続きのことをポートインと呼びます。
例えば、MNP を利用して NTTドコモから au へ乗り換えを行なった場合、au(転入先)で携帯電話・スマートフォンを契約する際には新規契約を行います。
ポートインとは、この新規契約手続きのことを指します。
ポートアウトとは
MNPで転出元が行う解約手続きのことをポートアウトと呼びます。
上記の例と同様に、NTTドコモから au へ乗り換えを行なった場合、au(転入先)で新規契約手続きが完了すると、NTTドコモ(転入元)は自動的に解約されます。
ポートアウトとは、この解約手続きのことを指します。
乗り換えの際に聞く MNP やポートイン・ポートアウトのまとめ
MNP とは
Mobile Number Portability の頭文字を取った単語で、現在使用している携帯電話番号をそのままに、他の通信事業者に乗り換えできる制度のこと。
MNP のツーストップ方式とは
(事前に MNP予約番号を取得する方法)
乗り換え前の通信事業者で MNP 転出の手続きを行い、事前に MNP予約番号と有効期限を取得してから、乗り換え先の通信事業者で MNP 転入による契約の手続きを行う方式のこと。
MNP のワンストップ方式とは
(MNP予約番号の事前取得が不要な方法)
乗り換え先の通信事業者で MNP 転入による契約の手続きを行う流れで、乗り換え前の通信事業者の MNP 転出の手続きも行うことができる方式のこと。
ポートインとは
MNP における転入先での新規契約のこと。
ポートアウトとは
MNP における転出元での解約手続きのこと。
以上で、通信事業者の乗り換え(MNP)の際に聞くMNP のこと、MNP のツーストップ方式とワンストップ方式のこと、ポートイン・ポートアウトについて記載しました。
通信費を節約したい、他の通信事業者を利用してみたいなど、様々な理由で乗り換えをしたい場合があります。
MNP での乗り換えができることにより、電話番号を変えずに通信事業者を換えることができると便利です。
さらに事前にMNP予約番号を取得してから他社へ乗り換え(MNP)をするツーストップ方式から、乗り換え先の通信事業者へ MNP 転入による契約手続きをするだけでいいワンストップ方式が始まり、徐々に対応済みの格安SIM(MVNO)の事業者も増えてきています。
通信事業者の乗り換えは面倒で大変そうだというイメージがあるかもしれませんが、MNP や MNP ワンストップ方式などにより、乗り換えをしやすくなってきています。
通信事業者の乗り換えをしてみたくても、電話番号が変わるのが嫌だな、MNPってなんだろうと思っている場合の参考になれれば幸いです。
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